銀座カラー名作に学ぼう 今週の、あのセリフ

大事な人への一言は、思っているだけでは伝わらない

 

「愛してる。いつも愛してた」
(映画『ゴースト/ニューヨークの幻』より)

 

言葉にしないと伝わらないこと。

 

恋人モリー(デミ・ムーア)との観劇デートの帰り、強盗に襲われ命を落としてしまったサム(パトリック・スウェイジ)。あまりの突然の出来事に自分が死んだことを受け入れることができず、天国へと導く光に背いて、ゴーストとなってモリーを見守ることに……。

 

しかし、モリーの目には彼の姿はまったく映りません。ゴーストとなったサムは彼女に触れることや声をかけることはもちろん、気配を感じさせることさえもできないのです。モリーだけでなくすべての人にとって、ゴーストとなったサムは、当然ながら「いないも同然」なのでした。

 

やがて、自分を殺した強盗がモリーにも迫っていることを知ったサム。唯一彼の声を聞くことができる霊媒師(ウーピー・ゴールドバーグ)の力を借りてモリーにその危険を知らせようとするのですが……。

 

今回ご紹介したセリフ「愛してる。いつも愛してた」。一見普通のセリフのようですが、実はサムは生きているあいだ、恋人のモリーから「愛してる」と言われても、「同じく」としか返せなかったのです。これって、男性はとても共感できることなのでしょう?

 

シャイな日本人男子たちは、「好き」という言葉はもちろん「愛してる」なんてなかなか口にできない人が多いように感じていましたが、アメリカ人男子も口にしないなんて!じゃあ何処の国の男性が「愛してる」と言ってくれるのよ……と思わず突っ込みたくなるシーンがあるのです。

 

伝わらなければ、愛が足りていないのと同じ?

 

モリーが「なぜ”愛してる”と言ってくれないの?」と悲しげに語りかけた直後に強盗に襲われ、サムはついぞその言葉をモリーに告げることができないまま、命を落としてしまいます。

 

もちろんサムは、モリーのことを心から愛していました。単なる”照れ”から言葉にできなかっただけなのです。「いつか言うべき時に、がつんと一発で決めよう」なんて思っていたのかもしれません。

 

サムに降りかかった悲劇は、普通はめったに起きない出来事。だからこそ、スペシャルな言葉は「言うべき時、ここぞという時に伝えよう」「言おうと思えばいつだって伝えることができる」……そう思っている人も多いと思います。

 

でも「いつか」は来ないかもしれない。この映画のように”死”という形ではないにしても。物理的に遠距離になってしまうこともあれば、どちらかの心の距離が離れたり、ライバルが現れたりと、現世でも「タイミングが遅かった」と後悔することなんてたくさんあるのですから。

 

だったら「愛してる」時に、ちゃんと言葉にして相手に伝えたいですよね。それは男性だけでなく、女性も同じ。サムのように、「彼女を抱きしめることができる時に、本当の気持ちを伝えたかった」と後悔しないために。

 

 

そうでないと、本当は愛しているのに、本当は愛されているのに、人は「愛が足りていない」と感じてしまうものだから。

 

 

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