銀座カラー名作に学ぼう 今週の、あのセリフ

もしかして浮気? その時、女がすべきたったひとつのこと

 

女「なぜメールをくれなかったの」
男「……会いたくなるから」
(映画『愛と恋の測り方』より)

 

浮気の疑念がわいた時、女がすべきたったひとつのこと

 

ニューヨークで夫と理想的な暮らしを送るジョアンナ(キーラ・ナイトレイ)と、その夫マイケル(サム・ワーシントン)。結婚3年目を迎え、安定した平穏な日々を送っているはずなのに、ジョアンナにある日ふと、女の勘が働いてしまいます。

 

夫の同僚でセクシーな女性・ローラに、夫が特別な感情を寄せているのではないか……という疑念。「すでにそれ以上の関係になっているのではないか」という不安。そんな中、夫とローラはチームとしての出張を会社から命じられ、遠方に一泊することになります。

 

「あのふたりには、何もないかもしれない。いや、夫が気持ちを寄せていることは確かだ。そしてこの出張で、ふたりの距離が縮まってしまうかもしれない」。確信に近い不安で心が張り裂けそうなジョアンナ。しかし、現場を押さえたわけでも証拠を握ったわけでもないため、ひとまず「泳がせてみる」と刑事のような行動をとるのが、女です。ジョアンナもまずは静観する姿勢で、出張する夫を見送ります。

 

元カレを思い出すのは、満たされてないから?

 

ブルーな気持ちで迎えた夫不在の1日目に、ジョアンナは元カレ・アレックス(ギョーム・カネ)と偶然に再会します。「久しぶりに食事でも」とジョアンナを誘うアレックス。どうやらふたりの関係は、彼のフェイドアウトで幕を閉じたようなのです。

 

ジョアンナは酔った勢いで、ずっと心の奥にしまっていた疑問をアレックスに投げかけます。「なぜ、メールをくれなかったの?」。何度も連絡をしたのに、アレックスは何も告げずに彼女の前から姿を消したのです。ジョアンナは未消化のままの恋愛に折り合いをつけたかったのに、なんとアレックスはこんな返答をしてしまうのです。

 

「(連絡をすると)会いたくなってしまうから」。

 

世界中の女性たちよ。いいですか。「会いたくなってしまうから、連絡をしなかった」。この「会いたくなるから」という男性の返答を決して信じてはいけません。大事なことだから何度も書きます。男性のこの言葉、論理的に言い換えれば「連絡をとると会いたくなる」となるわけで、「じゃあ、会えばいいじゃないの!」と突っ込むのに十分な脇の甘さがあります。

 

男の「会いたくなるから、連絡しなかった」は、イコール「もう会いたくない、だから連絡しなかった」という苦い本音にシュガーコーティングをした言葉なのです。糖衣で包んであるから口に入れた瞬間は甘いけど、喉の奥で苦みを感じる……そのタイムラグで、気づけば目の前から男性は姿を消しているのです。だから、甘い言葉を絶対に信じてはダメ。でも追い込んでもダメなのです。信じるふりをすることで、お互いの傷が深まらずに済むもの。別れるしかない時は、黙ってシュガーな言葉を飲み込むに限ります。

 

ジョアンナはその後、幸せな結婚をし、また元カレのアレックスもフランスで同棲中の彼女がいるとのことで、ふたりが元サヤに納まることはないのですが……。でも想いを消化できていないふたりの間には、微妙な感情が入り乱れます。そのさまは、触れ合っていなくても背徳の香りが充満。夫への不信感が彼女のタガを外したのか、それとも、夫への愛情があってもそれに勝る未練がアレックスにあったのか。

 

心の浮気と、体の浮気。どっちの罪が重いのか

 

夫と同僚の不倫疑惑、元カレの偶然の再会。ふたつのカップルが複雑に交錯しながら、この映画は「どこまでが浮気?」というテーマを観る者に投げかけます。体を重ねたけれども激しく後悔するふたり。体の関係は結ばなかったけど、心の中では情熱が燃え上がってしまったふたり。

 

さて、一番悪いのは誰なのでしょう。誘惑する女? 誘惑に負ける男? それとも未練を残した女? 自分勝手な男? 実は全員のエッセンスが少しずつ「自分のなか」にあることを、この映画で知ることになるかもしれません。

 

 

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