銀座カラー名作に学ぼう 今週の、あのセリフ

ジュード・ロウが体現。イケメンだけが得するワケじゃない!

 

「あらゆる不運な恋愛関係は、僕が呼ぶところの「あ〜あ……の瞬間」が来る。ある小さなことが起こり、終わりの始まりが訪れたことを知るのだ」
(映画「アルフィー」より)

 

女性は見た目が一番!?

 

アルフィー(ジュード・ロウ)は、”最高級な女性”との出会いを求めてニューヨークに来た英国人。お金持ちの美女たちと、昼夜構わず”自由な恋愛”を謳歌しているプレイボーイ。

 

例えば、シングルマザーとつきあいながらも、人妻とイチャイチャしたり……。それだけならまだしも、なんと自分の親友の彼女にまで手を出す始末。「女性は見た目(顔と体)が一番大切」が信条の彼は、「こんなにたくさんの素敵な女性たちがいるのに、どうしてたった一人に決めることができるんだ?」と開き直り、なおかつ「自分は寂しい女性たちを夢心地にしてあげているのだ」ともうぬぼれています。

 

「超サイテー!」な男なのですが、美男子&チャーミングな性格と優しさを持ち合わせているので、どこか憎めないのが彼の強みでもあるのです。

 

別れ際の男の心理

 

またアルフィーは、女性が深い関係(例えば結婚)を求めてくると、相手の気持ちをくすぐりつつサクッと逃げるのも上手。ご紹介のセリフは、そんな”別れ時のサイン”が届く瞬間の独白です。ネット上でのこの映画の感想には「主人公レベルのイケメン以外の男たちは、この映画のどこで感情移入をしていいのか(怒)」という意見も見受けられたのですが、男たるもの一度はアルフィーと同じ”合図”を感じたことはあるはず。

 

浮気がちな男たちがドヤ顔で説明する”種の保存論”は用いたくないけれど、多種多様な遺伝子を残すための生存本能が強く残っている男性陣にとって「終わりの始まり」は、関わる女性の数だけクリアしなくてはいけない出来事のはず。

 

しかし、調子に乗って好き放題しているアルフィーにもやがて暗雲が立ちこめます。キープ的存在だった女性たちにも愛想をつかされ、寂しさと虚しさを感じ始める彼。そんな時、たまたま病院のトイレで一緒になった見知らぬ老人の言葉のなかに、空虚感の本当の理由を垣間みるのです。

 

「長年連れ添った妻を愛してたとは言えないが、ずっと傍に居た」

 

恋を甘く見るなよ、なラスト

 

美味しいとこ取りの日々は、どれだけ膨らませても紫煙のように立ち消えていくだけ。確実なものはなにひとつなく、孤独という大きな穴の縁をギリギリ歩くリスキーな人生なのだ。

 

そんなことになんとなく気づくのだけど、それでもアルフィーは「いや、自分なりの確実なものがまだある」と意気揚々として、セレブな50代女性(スーザン・サランドン)のもとへ愛の告白をしに出かけます。ところが、彼女の家でまさかのどんでん返しが……。

 

正直言ってこのシーンは「超サイテー野郎にしてやったり」の気分になるのですが、その直後からジュード・ロウが、美しいあまりにズキンとした痛みも襲ってきます。イケメンって……やっぱり得してるかも。

 

いやいや、今回はそういう教訓ではなく「どんなにイケメンでも、不誠実な男にはそれにふさわしい人生が待っている」ということ。アルフィーの独白のなかに「どんな美女でも、誰かが過去(彼女を)振っているのだ」というのがあるのですが、それはイケメンでも同じこと。だから、こっぴどく振られたからってメソメソしなくても大丈夫! 誰かがどこかで彼にちゃんと仕返ししてくれていますから(笑)。

 

 

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